赤ちゃん障害の危機⁉妊娠したら葉酸が重要な理由


妊娠に気づいたら
まず摂取してほしいのが葉酸!!!

「妊娠したら葉酸を摂りましょう」この言葉、産婦人科でも聞かれる言葉です。


実際にInstagramやTwitterなどのSNSで様々な方が葉酸サプリメントを紹介していたりしますよね。



では、なぜ妊娠したら葉酸サプリを摂取する必要があるのか、気になりませんか?



今回の記事では、そもそも葉酸とはどのような働きをしているのか、葉酸が不足することで生じる赤ちゃんへの影響とは何か、赤ちゃんへの障害を防ぐために、葉酸をどのくらい摂取した方がいいのか…



このあたりを説明していきます。長くなるので、目次の気になるところをクリックして飛んでくださいね( ᐢ˙꒳​˙ᐢ )


葉酸

葉酸とは

葉酸(ようさん)はビタミンB群の一種で、ビタミンB9、プテロイルグルタミン酸とも呼ばれる、身体にとって大切な栄養素のひとつ。

葉酸は、水溶性ビタミンに分類されるビタミン群。
水の溶けやすく、体内に蓄積されにくい栄養素です。

葉酸の働き

葉酸は、ビタミンB12とともに、赤血球の生産を助けるビタミン。

要は血をつくるのにとっても重要なビタミンなので、葉酸とビタミンB12が不足すると、貧血になりやすいです。



葉酸は、代謝にも関係していて、たんぱく質や細胞をつくる時に必要なDNAやRMAなどの核酸を合成します。


赤血球の細胞形成を助けたり、細胞分裂が活発である胎児の正常な発育に役立ったりするなどの大切な働きをしています。

葉酸不足 胎児への影響

葉酸が不足することで起こる母体への影響は、まさしく貧血です。

葉酸はビタミンB12とともに血液をつくる働きがあるので、葉酸が不足することで血が減少します。血が減少して起こる症状、それが貧血ですよね。


もちろん血液の源とのもなる鉄分の摂取も重要です!



葉酸が不足することで起こる胎児への影響は、神経管閉鎖障害です。


妊娠初期の赤ちゃんは細胞分裂を繰り返します。そして足や手、臓器などどんどん細胞を形成します。


先程述べましたが、葉酸には細胞の形成を助ける働きがあるので、葉酸が不足することで、胎児の細胞分裂に異常が生じる場合があります。


その代表的な障害が神経管閉鎖障害です。

神経管閉鎖障害

神経管閉鎖障害とは

そもそも神経管とは、脳や脊髄などの中枢神経と言われる重要な神経の基です。脳や脊髄は赤ちゃんの命に欠かせない重要な部分です。


その重要な神経管がうまく閉じなくなる障害が神経管閉鎖障害です。



脳や脊椎の神経管の癒合が不十分となり、異常をきたすということです。


神経管閉鎖障害の代表的なものは、二分脊椎、脳瘤、無脳症です。


二分脊椎

脊柱管の一部の形成不全により、背骨の中にあるべき脊髄が外に出ている、またはそれに近い状態のことを言います。産まれたときに、腰部の中央に腫瘤があるものが最も多いようです。


神経の癒着や損傷が生じてしまい、様々な神経障害が出現する可能性があります。症状は軽度のものから重度のものまでと様々なようです。

脳瘤(のうりゅう)

脳瘤とは、頭蓋骨の一部が欠損し、頭蓋骨の中身が頭蓋骨の外にこぶのように出た状態。


外から見ると丸くて柔らかい瘤のように見えるようです。

無脳症

大脳の部分が全くない、もしくは欠損して小さな塊に萎縮した状態のことを言います。


お腹の赤ちゃんに脳がない状態です。
お腹の中では脳がない状態で育ちますが、出産後、泣くことも息をすることも出来ないかもしれない状態です。


障害を防ぐためには

怖い神経管閉鎖障害を防ぐためには、葉酸の摂取が重要と国も述べています。



厚生労働省:妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針~妊娠前から、健康なからだづくりを~解説要領にて以下のように述べられていました。

多くの場合、妊娠を知るのは神経管ができる時期よりも遅いため、妊娠に気づく前の段階から葉酸を十分に摂取していることが大切です。この時期に葉酸のサプリメントを摂取することにより、神経管閉鎖障害のリスクが低減することが数多くの研究で明らかになっています。神経管閉鎖障害を予防するためには、通常の食事に加えて、サプリメントや食品中に強化される葉酸として 400μg/日摂取することが望まれると日本人の食事摂取基準で示されています(表 4)。

000776926.pdf (mhlw.go.jp)



上記のように、神経管閉鎖障害を防ぐためには、妊活中から葉酸を摂取しておく必要があることがわかります。


ただ、妊娠に気づいたときにはもう遅いというわけではありません。妊娠初期にも細胞は形成されるわけですし、母体の貧血予防にもとっても重要な葉酸です。


次に、妊娠前や妊娠期間に推奨される葉酸の摂取量について説明します。

葉酸摂取量

女性の葉酸摂取の推奨量は日本人の食事摂取基準 2020年度版にて以下のように言われています。

妊活中妊娠初期中期・後期授乳期
食事からの摂取量(㎍/日)240240240240
サプリメントの摂取量(㎍/日)400400240100
03_各論_2-1_対象特性_cs6_0110追加.indd (mhlw.go.jp)


妊娠前から授乳期にかけて付加量が異なるため、自分の段階に合った量を摂取するよう心掛ける必要がありそうです。


葉酸サプリメント

厚生労働省も進めているサプリメントを用いての葉酸摂取。


これ、なぜかというと
葉酸は水溶性ビタミンというところがポイントなんです。



水溶性ということは、水に溶けやすいんです。
そして身体の中で蓄積されにくい。←残念。



食べ物だけだと摂取量が不足しがちなんですよ。




だからサプリメントで補給しましょうという話。





ではサプリメントなら身体に吸収されやすいの?

って疑問がありますよね。



この答え
葉酸って食物とサプリメントで吸収率違うんですよ。



食物に含まれる葉酸がポリグルタミン酸


サプリメントに含まれる葉酸がモノグルタミン酸



食物に含まれるポリグルタミン酸は栄養の吸収が半分以下になるのに比べ、サプリに含まれるモノグルタミン酸は葉酸をそのまま吸収させるんですね。



なので、サプリメントも利用しましょうとおすすめされるわけです。




まとめ

葉酸の働きから、葉酸不足で生じる障害、その予防として葉酸サプリメントが勧められる理由についてお話していきました。


妊娠前からお腹の赤ちゃんのために葉酸サプリを摂れることが1番ですけど、気づいたら妊娠したってことの方が多いと思います。

まだ遅くはないです。なんなら葉酸についてを知ろうとしたあなたはえらい!!!


授乳時期まで必要となる葉酸なので、今からで遅くないです。


葉酸サプリメントの摂取は怖いものではありません。


もちろん飲みすぎはいけませんよ?決まられた量を飲むからこそ身体にいいわけなので…



お腹の中の赤ちゃんのためにも、積極的にサプリメントを取り入れていただきたいです( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )




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